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2008年2月 4日 (月)

またまた ヴィム・ヴェンダースを観る。

「ベルリン 天使の詩」

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ベルリンの街。ずっと昔から人間を見守っている天使達。天使達には人間の想いが声になって聞こえてくる。天使達の見る世界はモノクロであり、温度も重力もない。天使ダミエルは、ある日、一人の人間の女性に恋をし人間になる。

天使になって地上に降りたダミエルは頭に怪我をする。「痛い」と感じ、頭に手をやると「血が出ている」それが初めて「赤い色」だと知る。自分の歩いた後には、「足跡」がある。痛みを感じ、血が流れていることを知る。世界はモノクロでなく色があり、自分には重さがあると知る。コーヒーが温かいものだと知る。温度を感じる。そして人を愛する。人が生きていることそのもの全てに感動するんですな。ダミエルは。

でも、ただ物語は人間の生を賛歌したものだけではないかなと。人間にならず見守り続けている天使カシエルは自殺する人間を止められはしないし、何度か登場する老詩人は「平和を描きたいが主人公がいない」と言う。人間が人間であることを確認してから、何をするべしなのかと、なんだかそんなことを感じさせる作品でした。

ピーターフォークが俳優ピーターフォーク役で出演していて、それも元天使で、降りてきたダミエルに、俺もそうなんだよ・・・って語るあたり、粋な演出。モノクロとカラーの使い分けも絶妙。天使が、羽の生えた綺麗な女性ではなく、冬のコートを着たおっさんばっかりっていうのが、とてもいいよね。

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